インドでの経験を新聞に掲載してもらう機会を頂きました!
その際に書き上げた記事を転載する許可を頂いたのでちょろちょろアップしてみます!
ブログよりも日記に近くなってしまいますが、プネー・インドってこんな感じなんだと読んでみてください。
プネー日記は何度か続けてみます。
インド訪問のきっかけ
今回私はインドに行く機会を得ました。ご存じの通りインドは今経済成長が著しい国です。
近年、日系企業の進出も激増し自動車メーカーを始めとするものづくり企業が次々に拠点・工場を作っており、日系企業の進出はこの10年で4倍以上に増えています。
この波に乗り遅れまいと私の会社も遅ればせながらインドに進出を始めました。
そして英語のできない社員が多い中で、TOEICの点数がそこそこ良くて若いという理由だけで派遣されることになりました。
私は、会計システムのSEとして働いています。
私の会社はインドマーケットではなく、インドで安く開発したシステムで日本市場をとることを目的にしています。
私が参加したプロジェクトも日本の大手企業のシステムを開発し、日本に送るというものでした。
具体的な仕事としてはシステム開発の管理とブリッジSEの役割を担当しました。
ブリッジSEと聞くと難しく感じますが、要は日本チームとインドチームのつなぎ役です。
インドではどんな課題が起きていて、どうしたら解決するのか現地にいるからこそわかる観点で日本に報告する役割です。
実際に開発するのはインドの方なのでそのまとめ役というお仕事をしていました。
日系企業のインド進出の目的
インドに進出する企業の目的は大きく2つです。
1つは、10億以上の人口抱えるインド市場を獲得すること、
もう1つは賃金水準の低いインド労働力を使うことによるコストカットです。
弊社は主に後者です。
しかし、インドの独特な文化・社会にうまく順応できず撤退する企業が多いのが実情です。
インドと日本でビジネスを行うには言語以上に多くのギャップがあるのです。
私はそんな難しさを解決することをミッションに派遣されました。
カースト制度とIT業界
IT業界はインドの中で特殊な産業です。
というのも、インドにはいまだにカースト制度という階級制度が色濃く残っています。
もちろん法律としてカーストによる差別は禁じられていますが、
職業や結婚をはじめとして会話のあちこちで実際に感じることがあります。
しかし、ITという新しい職業はカーストに縛られることなくどの階層の人も就職できるため誰にでもチャンスがあるのです。
また、インドのIT業界は世界的にも重要となっています。
時差がちょうどアメリカと逆転する位置にあるため、アメリカが寝ている間にインドでは働けるため24時間稼働できるのです。またインドでは英語が公用語のひとつであり大半の人が流暢な英語を話します。
そのため安価な労働力でも英語でのビジネスが可能となることが大きな強みとなっています。
実際、弊社インドも厳密には弊社アメリカの子会社です。ITの中心地であるアメリカにアクセスできることでインドのIT業界はぐんぐん伸びているのです。
インドの高いIT技術力
そんなこともあり、インドではIT教育もかなりレベルの高いものとなっています。
インド工科大学(IIT)はマサチューセッツ工科大学に引けを取らない、
世界でもトップクラスの大学と認識されていています。
卒業後はGoogleやFacebookから高待遇でヘッドハンティングされることもあり、
入学の倍率はなんと100倍以上とも言われています。
実際優秀な人材が次々に排出されており、Google現社長もIIT卒業のインド人です。
年収4000万円が提示された例もあり人材獲得が過熱しています。
インド国内でも多くのIT企業が成長しており、インドの三大財閥のタタ・グループのTCSという企業は売上規模1.5兆円、従業員が世界中に30万人という世界的な大企業です。
日本でも三菱商事との合弁会社を設立し日本への進出も行っています。
IT業界はいまインドの中でとても熱く変化が激しい業界なのです。
激しすぎる競争の中で、
一部のインド人IT技術者たちはより良い待遇を求めて日本語を学び日系企業に就職する、
あるいは次の仕事を求めて日本語を学びに日系企業での就職を希望しており、
日本で働くことを希望しているのです。
千葉県の西葛西にはそんなインド人が多く詰まる地域があるそうです。