マクロ経済 経済学

中谷マクロまとめ 短期モデルと長期モデルの比較

投稿日:2019年4月19日 更新日:

マクロ経済学入門書として長いこと君臨している、中谷マクロ(中谷巌 入門マクロ経済 第5版)を自分なりにまとめてみました。

Part.3-Ch.8 短期モデルと長期モデルの比較 はここだけ抑えればOK!

重要ポイントだけ抽出

マクロ経済はここだけ覚えれば大丈夫!

な、まとめとして作りました。

参考

 

短期モデルと長期モデルの比較 概要

 

・短期モデルと長期モデルの比較 を学びます

・マンデル・フレミング=モデルも含む長期均衡

・利子率が重要になるらしい

 

ここから長期ですね。

長期では、労働市場が至上命題ですね

 

短期モデルと長期モデルの復讐

おさらいです(参照

 
 



 

・短期:価格硬直的で数量を調整する

・長期:価格を調整する

 

それから、短期モデルのおさらいです

IS曲線:Y=C(Y)+I(r)+G …①

LM曲線:M/P=L(Y,r) …②

 

財市場と貨幣市場の両市場を統合することで初めて、GDPの水準Yと利子率rが決定されるのがIS-LM分析

 

長期モデルの枠組み

 

ではおさらいはここまでにして、長期モデルに入ります

労働市場

 

・長期モデルでは労働市場を分析に取り入れることになる

・長期モデルは労働市場も均衡している状態を表す。これを式にしたのが↓

Ns(w/P)=Nd(w/P)=Nf …③

(w/P)は実質賃金、Nsは労働供給、Ndは労働需要、Nfは完全雇用の値

 

また、雇用量をNとしたとき、GDP(Y)は以下の式で表される

Y=F(N) …④

要はGDPは雇用量の関数だよとしか言ってないね。

 

財市場

長期モデルでも財市場は同じです

IS曲線:Y=C(Y)+I(r)+G …⑤

これに、Yは労働市場から決まるので、

Yf=C(Yf)+I(r)+G …⑥

 

つまり、長期モデルでは労働市場においてYが決定され、そのYを通じて利子率rが決定されることで財市場が均衡する

 

ここだけ覚えればテスト対策は問題ない

 

貨幣市場

貨幣市場も短期モデルと同じ

M/P=L(Y,r) … ⑦

 

この時、YはYfで固定される、rも財市場との均衡により固定されている、Mは外性変数

 

つまりこの時、M(マネーサプライ)とP(物価水準)の関係だけが要件。

 

従って、長期モデルでは貨幣市場のマクロ経済への影響は何もないということになる。

 

貨幣量が実体経済に何の影響もないことを貨幣数量説(マネタリズム)という
 



 

 

貨幣数量説

 

貨幣数量説の中心は貨幣の所得速度という概念

貨幣の所得速度(V)は以下の式で表される

V=PY(名目GDP)/M

両辺にMをかけて

MV=PY … ⑧

ここでPはGDPデフレーターです。

例:2006年現在、貨幣量は720兆、GDPは500兆

V=500/720=0.69

 

⑧式は交換の数量方程式と呼ばれる

なんやこれ。なんかかっこいいな。

 

古典派の考えでは、貨幣の役割は交換の効率化のみにあるとされているので、マネーサプライと利子率の間にはなんの関係もないとされている。

従って、実質貨幣需要は取引動機のみということになり、

L=L1(Y)=kY…⑨

 

kはVの逆数です。マーシャルのkと呼ばれます。

M/P=Lより

M=kPY …⑩

 

これは

「マーシャルのkが一定であれば名目マネーサプライと名目GDPは比例の関係にある。」

「Yが完全雇用GDPに依存するならば、マネーサプライと物価は同じ速度で変化する」

ことを示している。」

 

金の量が増えていけば、物価が上がるってことだよな?

インフレってそういうことだし、納得はできるな。

 

この章をまとめると、いろいろ式は出てきたけども、こうだ。

 

マネタリストの人たちはこう考えている。

・貨幣はGDPや失業率に影響しない(貨幣の中立性命題

・あるいは、実物経済に影響を与えないヴェールのようなもの(貨幣ヴェール観

・つまり、マネーサプライの大きさは物価水準のみに影響する

・したがって、実物経済は貨幣部門と独立している。(古典派の二分法

 

そして、長期モデルはこれを前提に進めていくそうです。

はーい。
 



 

 

海外部門を取り入れた長期モデル

 

名目為替レートと実質為替レート

 

・名目為替レート:ニュースとかで見るやつ

・実質為替レート:名目為替レートを両国の物価水準を踏まえ調整したもの

 

名目為替レートをe、海外物価水準をPw、国内物価水準をPとしたとき、実質為替レートεは

ε=e*(Pw/P) … ⑪

で求められる。

 

ちなみにεはイプシロンと読みます。

初見じゃ読めない

 

例:自国のインフレ率が0%、海外が10%、名目為替レートが120円の時

ε=120*1.1/1=132 となる。

 

つまり、名目為替レートが円高でも、海外のインフレ率がそれを上回っていれば”実質的に”円安ということがありうる。

だから、貿易・サービス収支NXはεに影響されることになる

 

なるほどね~

 

==

余談

 

ビジネスの世界でもIFRSという国際的な会計ルールによると、財務行為と取引は分けて管理されます。

これを独立処理という。(対して日本は振当処理が多い)

これはつまり、輸出の需要は実質為替レートによって勝手に増えるけれども、ドル取引した後に円に換算する行為自体は名目為替レートを考慮して円に戻せば一番利益を出せるというのを如実に表している気がする。

もちろん、名目為替レートだけでもそれが達成しているんだけども、海外からの需要は実質為替レートにより変動するというのはおもしろい発見。

==

 

固定相場制での物価調整と完全雇用

 

完全雇用が達成されていない → 名目賃金が下がる → 物価水準が下がる → 実質為替レートが下がる(名目は固定なので変わらない) → 輸出が増える → IS曲線が上方シフトする → 利子率が世界より高くなる → 資本流入 → LM曲線が下方シフト → 完全雇用が達成される

 

ポイントは黄色マーカーのところ

 

名目為替レートは固定でも、物価が下がり実質為替レートが低下することで輸出競争力が上がるので結果的にISは上方シフトする。

 

変動相場制での物価調整と完全雇用

固定相場制と同じことが起きる

 

ただし、先にLM曲線から動く。

 

金融政策の長期的中立性

 

長期的には金融政策をしても一時的に効果が出る(超過雇用になる)だけで、物価が上がってしまうことで、またすぐ完全雇用の地点までもどる。

 

したがって長期的には中立的と呼ばれる。

 

ここでおもしろいのは、為替レートは極めて迅速に調整されるのに物価の調整は遅いということ。

 

為替レートのオーバーシューティング

 

この状態を為替レートのオーバーシューティング(調整の行きすぎ)と呼ぶ

 

要は為替が均衡点より大きく反応してしまうということ。

 

購買力平価説

 

さて、話が変わります

先ほどの⑪式

ε=e*(Pw/P)

 

より、

 

e=ε*(P/Pw) … ⑫

 

となる。

 

この式のことを購買力平価説と呼ぶ。

ちなみに購買力平価説のことをPPPと言います。(Purchasing Power Parity)

 

この考え方を紹介しているけどあんまり重要に感じなかったので割愛。

名目為替レートと相対価格が比例的に動くらしい

 

円安になれば日本で買う方が安い方向に向かうみたいな。

ふーん。

 

あんま信用するなと書いてある。

 

お腹減ってきて早く切り上げたいし、もうここはいいでしょう。
 



 

 

名目利子率と実質利子率

 

お腹減ってるのに重要そうなのきたな。

 

これだけ覚えればOK!

名目利子率=実質利子率+期待物価上昇率

実質利子率=名目利子率-期待物価上昇率

 

結局は利子率をインフレ率が上回ったりしたらダメだと。

お、これだけか。

 

よかった。

 

 

 

 

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