マクロ経済学入門書として長いこと君臨している、中谷マクロ(中谷巌 入門マクロ経済 第5版)を自分なりにまとめてみました。
Part.3-Ch.10 インフレとデフレ はここだけ抑えればOK!
重要ポイントだけ抽出
マクロ経済はここだけ覚えれば大丈夫!
な、まとめとして作りました。
参考
インフレとデフレ 概要
・インフレとデフレ がどのような関係で発生するのかを見ていく
・キーワードに動学化が出てくるけども
めっちゃ簡単に言うと、去年の実績と比較してどうなるかを図っているってことだね。
動学化された総供給曲線
総供給曲線は前章より
P=Pe(期待物価水準)+α(Y-Yf)
つまり期待物価水準が高ければ高いほど、またGDPと完全雇用GDPの差が大きいほど物価水準は高くなる。
前期に実現した物価水準を(P-1)とすると、
P-(P-1)=Pe-(P-1)+α(Y-Yf) … ①
となる。
①の左辺は、インフレの程度を表している。
また、Pe-(P-1)は予想インフレ率と言える。
インフレ率P-(P-1)をπ、期インフレ率Pe-(P-1)=πeとすると
①は
π=πe+α(Y-Yf) … ②
②からわかることは
1.インフレ率πは期待インフレ率πeが高いほど高くなる
→来年のインフレが高いと思う人が多いほど、値付けが高くなるから
2.インフレ率πは財市場における需給ギャップ(Y-Yf)すなわち超過需要が大きいほど高くなる
→財が足りなので高くなる
3.需給ギャップに対するインフレ率反応度が高いほどαは大きくなる
→価格の伸縮性が高いほどαが大きい
フィリップス曲線
フィリップス曲線 とは
インフレと失業率はトレードオフの関係にあることを示した図。
失業率を下げればインフレ率は上がるし、失業率が上がればインフレ率が下がる
みんな仕事が手に入ったし、来年も景気がいいだろう。みたいな感じかな。
オークンの法則
オークンの法則 とは
「労働市場と財市場が密接に連動しており、財市場でモノがよく売れるときには労働市場の需給もひっ迫している。=失業率が低下する」
つまり、モノがよく売れている時には失業率が低い
動学化された総需要曲線
総需要曲線は右下がりの曲線なので
P=a-bY … ③
となる。
(いや、なるけどさ、右下がりってことしかわからんよなこれ)
ここで、aは金融政策や財政政策などの外性変数であり、
(なるほど)
前期においても成り立つので、
(P-1)=(a-1)-(b-1)Y-1 … ④
となる。
ここで③-④をして整理すると
(動学的にしてみようってことね)
P-(P-1)=b(Y-1)+(a-(a-1))-bY … ⑤
π=P-(P-1), m=a-(a-1) とすると
π=b(Y-1)+m-bY … ⑥
となる
今度は切片がaから(b(Y-1)+m)となる。
これは前年度のY-1と財政金融政策のmによって決まる。
政策が変わらなければmは一定になる。
インフレ期待度の形成
インフレの期待度はどのように決まるのか?
その答えは下の通りです。
1.適応的期待形成
→過去何年かを踏まえて今年はこれくらいかなあと考えること
過去3年間が6%,10%,5%であり、ウエイトを0.5,0.3,0.2とつけると
6*0.5+10*0.3+5*0.2=7%
2.静学的期待形成
→適応的期待形成を最もシンプルにした形。つまり、去年のをそのまま使う。
去年が5%だし今年も5%かなって。
3.合理的期待形成
→インフレ率に影響を与えそうなすべての情報を活用して予測する