経済学 経済政策

現代の経済政策テスト対策ノート7 財政政策

投稿日:2019年5月3日 更新日:

現代の経済政策 田代洋一・萩原伸次郎・金澤史男

試験対策ノート

財政政策

 



財政政策

 

第一部 財政政策の目標と手段

 

財政政策の目標

 

大きく3つ

①資源配分の調整

②所得の再分配

③経済の安定化

 

・資源配分の調整

・政府が予算を通じた財・サービスの供給により資源配分をすること

・市場の失敗を防ぐ:①公共財、②費用逓減産業、③外部性、④不確実性

例)①:国防や警察、②電力・ガス、③公害、④財・サービスの情報を提供

 

・所得の再分配

累進課税所得や資産課税、法人税など

 

・経済の安定化

インフレや失業の抑制

・特に、自動で調整されるのをビルトイン・スタビライザーと呼ぶ→累進課税や所得税で自動的にお金が抑えられる、失業保険などで自動でお金が出ていくなど

・一方で積極的な政策をフィスカル・ポリシーという

 

財政政策の手段

 

①財政支出:

道路など市場では供給されない財への支出

教育・医療など資源配分のための支出

社会保障関係費などの所得の再分配のための支出

総需要管理の支出

 

②租税政策:

租税は課税対象、課税標準、納税義務者、税率、免税点、諸控除などから成り立つ

 

③公債政策:

①一時的に大規模支出がある(軍事費、災害対策など)

②支出の効果が成長を促す(公共投資)

③不完全雇用期の総需要拡大

 

④金融政策との境界:

①財政投融資(用途を指定して融資する)

②公債菅理政策→金利水準の低い時期に短期公債を長期債に変更したり、不況期に資産流動化を行う



第二部 日本における財政政策の拡大

 

1.高度成長期から安定成長期へ

 

・戦後的条件によって、軍事費・社会保障関係費・公債費の割合が国際的に極めて小さかった

原因:①平和憲法と日米安全保障条約、②社会保障制度の未成熟、③累積した国債の戦後インフレーションによる償却

 

・財政政策の役割は非常におおきかった

①生産基盤への整備が積極的に行われた

②長期的かつ定理の政府資金を重点的に配分することで基幹産業を育成した

③法人税の割増償却制度や少額貯蓄優遇制度などの特別租税効果で企業の設備投資を促進した

 

・1973年以降のスタグフレーション

→ インフレが経費増加を起こす一方で、不況が税収を激減させる

→ 75年建設国債だけでなく、赤字国債を発行した

 

2.財政再建と公共部門の再編

 

・財政の見直しが行われる

 

■歳出の見直し

・1980年 大平内閣 消費税構想 → 失敗 → 歳出を減らす方向に考えが変わる

・1982年 ゼロ・シーリング :各省庁が次年度予算策定の際に、概算要求基準を前年比と同額に設定すること

 

・1981年 「増税なき財政再建」:官から民へ、国から地方へ→削減につながる

・JT、NTT、JRなどの分割・民営化

■歳入の見直し

・竹下内閣は水平的公平を実現を目指す

・1989年 消費税の制定

 

3.バブル経済の発生・崩壊と不況対策

 

・1985年以降日本は円高不況に陥る

・財政再建の途中だったので、金融政策がメインとなる

・公定歩合の引き下げ → 株式投資などにつながりバブルが発生

 

・また、「民活路線」もバブルに拍車をかける←(民間戦力の拡大)

・1986年 民活法

・1987年 社会資本整備特別措置、リゾート法

・1988年 都市再開発法、労働基準法の改正、国有地払い下げの促進

 

・金融政策の引き締めによって、バブル崩壊

・1989年以降 公定歩合の徐々に引き上げ

・1990年代 土地基本法の制定、地価税の導入、投機的融資の規制

・1992年から3年間実質成長率0%

 

・公共事業による立て直しを図ったことで、財政支出・財政赤字は急増

 

==メモ==

景気は自由に世界を回るけれども、人はすぐに動けないところに格差・失業が拡大する理由があるのでは?

==




 

第三部 構造改革と財政再建の展望

 

1.財政再建へ向けた取り組み

 

・1997年 財政構造改革法

①2003年度までに国と地方の財政赤字を対GDP比3%以内にする

②2003年度までに赤字国債の発行を縮小させゼロにする

③財政赤字の対GDP比見込みを公表し削減目標額を設定する

④1998年から2000年の3年間を「集中改革期間」とする

 

2.構造改革路線の本格化

・小泉内閣の成立後本格化する

①中央省庁の改革:新府省庁の設立、独立行政法人への移行、内閣府の設置、経済財政諮問会議の設置

②財政投融資・後者・公団の改革:郵政民営化

③規制緩和の促進:医療・福祉、官製市場の改革

 

3.政権交代と財政再建の展望

・日本の租税負担率は低水準

・消費税に絞らず、税全体の話をしないといけない

 

第四部 分権化時代の政府間財政

 

1.政府間財政関係の基礎概念

 

政府間財政関係 … 中央政府と地方自治体など複数主体による財政関係

 

・中央政府:経済の安定、平等な所得配分、公共財の提供

・地方政府:中央政府の補完、行政区域の住民にのみ第一義的利益のある公共財・サービスを提供する

 

・地方税の体系は①財産税型、②所得税型、③混合型 に大別される

・日本は混合型だが、財産課税、個人所得課税、法人課税、消費課税と多様な税源が配分されていることが特徴

・日本は単一性国家にも関わらず、支出構造を複数持つ。しかし国の決定権が大きく、集権的分散システムと特徴づけられてきた

 

2.戦後日本の政府間財政関係

 

・憲法第92条「地方自治の本旨」:住民自治と団体自治の保証を含み、それらが財政上の自律主義に裏付けられるものと理解される

・しかし日本では国が大きな権限を有している

・それでも国と地方を合わせると地方の支出は6割にのぼる。しかし歳入は3割程度

 

シャウプ勧告

■歳出

①国と地方の行政責任の明確な区分

②事務の効率的執行の確保

③市町村優先の事務の再配分

 

■歳入

①独立税原則

②道府県税と市町村税の分離

③国庫補助負担金の整理と国庫平衡交付制度の創設

 

※しかしこれらは実現されなかった

 

3.地方分権化改革の試み

 

・1993年6月 地方分権の推進に関する決議、1995年地方分権推進法

→①中央集権型システムの制度疲労、②変動する国際社会への対応、③東京一極集中の是正、④個性豊かな地域社会の形成、⑤高齢社会・少子化社会への対応

 

・2000年 地方分権一括法が施行

①事務配分について地域における行政を自主的かつ総合的に実施する

②機関委任事務が廃止

③法定外普通税・目的税の設立、地方債の発行を許可制から協議制に変更



 

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