概説日本経済史 三和良一 の試験対策ノートです。
世界金融危機と大災害
日本経済史 の勉強にどうぞ
世界金融危機と大災害
緩慢な景気回復
最長の景気上昇(2002~2008)
・2002年からはだらだらと景気回復が続いた(年1.5%程度)
・輸出は成長の63%寄与率
■要因
・金融機関の機能障害が回復
・2006年には不良債権も整理完了したといえる。「企業再生プログラム」
・一方で国内企業は国内投資には消極的。海外への投資を進める
・民間消費も異常に低い数値を低迷した
労働力構成の変化
1.出生率低下による労働力低下
2.雇用者の中で非正規労働者の割合が増加、所得格差の拡大(ジニ係数の上昇)←製造業への人材派遣解禁の結果
市場の構造変化
・民間消費の割合が減少
・所得の低迷
・耐久消費財の普及により新規需要の伸びが鈍ったこと
・政府支出の拡大
・高齢化社会による医療負担の増加
・固定資本形成の低下
・民間・政府ともに低下←政府は財政赤字の自治体の増加など
・民間住宅は一貫して低下←少子化の影響か
・輸出は増加を続けている
・アジア地域の輸出・輸入ともに増加
・北米・西ヨーロッパが低下
・品目別輸出:1990年代に資本財が伸びたが2000年代には工業用材料が伸びた
・品目別輸入:食料・工業用原料が縮小し、資本財・非耐久消費財・耐久消費財が増加←アジア諸国の経済成長とともに対日輸出増加
世界経済の構造変化
後発国の高成長
・アジアNIEs
・BRICs
・中国は2010年に日本越え世界第二位
資源価格の高騰
・2000年代以降の原油価格の高騰が著しい
・小麦・鉄鉱石も同様
世界金融危機
・21世紀の投機活動は「カジノ資本主義」と言える
・株式・債券・為替・金利・デリバティブなど多様化
・この中でリーマンショックが生じる
日本経済の試練
リーマン・ショック
・日本は欧米ほどの打撃は受けなかった
・しかし日本の安定により円買いに触れた
・日本経済に悪影響となる
・アメリカは公的資金投入により安定化を目指す
・中国の復活などでなんとか乗り越えた
東日本大震災
・金融危機回復しかけていたが、東日本大震災に見舞われる
・世界三大漁場である三陸沖の水産業は甚大な被害
・農業なども放射の汚染などが深刻
・東北に集中していた自動車・IT部品工場なども切断
・円高←日本企業が円資金調達のために外貨資産を売却すると見込んだ思惑
原発災害
・原子炉の安全性危惧と経済性について疑問は大きかったが推し進めてきた