欧米経済史 経済学

西洋経済史 試験対策ノート1 ヨーロッパの拡大と国際競争の開始

投稿日:

西洋経済史 奥西孝至 の試験対策ノートです。

古代から中世へ

西洋経済史 の試験対策ノートです。




以下の教材をまとめています。

 

 

試験直前などには使えるかと。

 

ヨーロッパの拡大と国際競争の開始

 

ヨーロッパの成長と地域格差の拡大

 

「長期の16世紀」

・「長期の16世紀」と呼ばれる経済成長期

 

・農業生産の回復

・干拓などにいよる耕作面積の拡大

・輪作の導入による面積当たりの生産量増加

・特産地の形成

・放羊業:スペイン、イギリス

・牧畜・酪農:ユトランド半島、ハンガリー、オランダ

・輸出向け穀物:エルベ川以東のプロイセン、ポーランド、北フランス

・園芸・野菜:ネーデルランド

・亜麻・染料植物:ヨーロッパ各地

 

・手工業の発達

・毛織物工業:フランドルで都市周辺の農村にも生産拡大、高級生産品への傾斜、タピストリーなど

・亜麻・絹織物:ヨーロッパ各地に展開

・冶金・鉱山業:水銀アマルガム法の導入により銀の生産量が拡大→アウクスブルクのフッガー家の発展基盤

 

・都市の発展

・物流や情報の中心として大都市が発展・人口増加

・中小規模の都市は停滞・大都市への流出

・人口流動性の加速に行政は対応できず浮浪者が増加した → 救貧法の制定やアメリカへの移民が開始

 

商業の変化

 

種類の増加

・中世では高級毛織物・香辛料・塩など限られた商品のみが運ばれていた

・中世末期からは穀物や木材といった重量財、安価な織物などの日用品の流通が拡大

 

遠距離取引の影響

・遠距離商業は大市から常設の取引所が形成

・価格が公示された → 売却価格不明なため差損リスクを避けるというリスクが低下

 

・商業・金融制度は中世の延長だった

ステープル:中世から近世において、商人が独占的に特定の商品を購入する特権を君主に認められた都市・場所

アントウェルペン・カレーなどの羊毛ステープル(イギリス)

 

・ステープルは商業発展を阻害したと考えられていたが、一定の合理性があったとの見方もある

 

ヨーロッパの中心としての低地地方

 

・近世商業の中心はアントウェルペン・アムステルダム。いずれも低地。

→現在ではベネルクス三国及び北フランス

 

・低地地方は経済的な繁栄を背景に北方ルネサンスの拠点となった

 

アントウェルペンの興隆

 

・14世紀には小都市だったが、15世紀末にから急成長。100年で10倍の5万人都市。

 

・商業・流通の中心として成長

・特にフランドルよりも自由な経済活動ができることで成長した → 新取引所では「すべての国と言語の商人のために」が標語

 

・1500年頃より手形の裏書が開始

・1520年には公債が取引される金融市場にもなった

 

・アントウェルペンの興隆は低地地方の農業発展にも影響

・南低地地方では農産物需要が増加

・バルト海地域からの穀物輸入

・一方土地が狭いため労働集約的な農業が拡大 → 輪作・花・野菜・染料植物などの商品作物の栽培

・北低地地方では穀物生産や牧畜が展開

 

・手工業では農村部や中心都市で毛織物生産が急増 → ラテンアメリカへの輸出

 

ヨーロッパ各地域の流通ネットワーク

 

・イギリスではロンドンの重要性が高まった

・ロンドンはアントウェルペンとの結びつきが強く、イギリス最大の貿易都市に成長

 

・フランスでは河川流域ごとに地域市場が成長

・パリ(セーヌ川):消費地として発展、高級手工業品の生産地

・ルーアン(セーヌ川):パリの外港として成長

・ボルドー(ガロンヌ川):ドイツやイギリスなど向けの貿易港

・リヨン(ローヌ川):金融・決済の中心

 

・イタリアは中世の中心だったが次第に地位を低下

・ヴェネツィア:オスマン帝国との特許状貿易により地位を保つ。ポルトガルとの胡椒貿易も獲得

・ジェノヴァ:スペインと結びつき、地中海・大西洋諸島のプランテーションに関与

 

・スペイン・ポルトガルはそれぞれセビリア・リスボンが植民地貿易の港としてアントウェルペンに輸出した

・バルセロナが広域流通の中心となった

 

・ドイツは南北を結ぶライン川の重要性が維持

・流域のケルン・フランクフルトが成長

・一方、オランダやデンマークに押され、リューベックなどドイツのハンザ諸都市の地位が低下

・他方、ハンブルクは新たな商業都市と結びつきドイツの最重要商業・金融都市となった

 

・ポーランド

・ダンツィヒが穀物・木材輸出の拠点として発展

・ノブゴロドはヨーロッパ各地とロシアを結ぶ拠点として発展

 

王朝国家の成立

 

・16世紀中心となるハプスブルク家(オーストリア)

・イギリス・フランスは中央集権化が進む

・イギリス:テューダー朝

・ドイツ・イタリアは分権化が続く

 

ヨーロッパの拡大と植民地

 

レコンキスタ

 

・7,8世紀以降イベリア半島はイスラームの支配

・大航海時代はレコンキスタの延長と考えられる ← 異教徒に対する改宗、征服した土地の租税、奴隷使役などは新大陸もイベリア半島も同じ

 

・1492年 レコンキスタ完了 → ヨーロッパ経済の中心が地中海から大西洋に移る

 

ポルトガルによるアフリカ探検とインド航路の開発

 

アフリカ探索

 

・ポルトガルの成立は13世紀で原型が整う。今とほぼ同領土

 

・エンリケ航海王子に支援によるアフリカ西岸の探検 → アフリカの金・象牙・奴隷を調達

・1456年にはアフリカ西岸が「発見」され、イスラームに頼ることなく、上記産品をポルトガルに持ち帰ることが可能になった

 

インド航路の開発

 

・バルトロメウ・ディアス(ポルトガル)による喜望峰発見

・ヴァスコ・ダ・ガマはインドのカリカット到達

 

・16世紀にはアフリカ東岸のソファラやキルワ・モザンビークに要塞を築いた

・1509年 ディウ沖の海戦でインド洋の制海権を獲得

・1510年 ゴアを占領しアジア活動の拠点とする

・1511年 マラッカを征服

 

その後中国や日本とも接触

 

・喜望峰ルートは紅海ルートを使ったイスラーム・インド商人により衰退する←貿易費が高すぎる

 

新大陸の発見

 

・1500年 カブラルによる「ブラジル発見」

→偶然ではなく意図したものではないかという説

 

スペインによる新大陸発見とラテンアメリカ社会の形成

 

コロンブスの新大陸発見

 

・1492年 コロンブスによる新大陸発見

・1494年 トルデシリャス条約でスペイン・ポルトガルの領土を決定

 

マゼランの世界周航

 

・1522年 マゼランの世界一周

 

ラテンアメリカ社会の形成

 

・ポルトガルの植民地は通商上の要地を抑えた:アフリカ東西岸、ペルシャ湾入り口のホルムズ、マラッカ、マカオなど

・スペインは南米大陸をほぼ獲得:アステカ王国・インカ帝国をコルテス・ピサロが滅ぼす

 

こうした領域支配はレコンキスタと同様の方法

・すなわち、発見した地の副王・総督の地位

・発見地からの収入の10分の1

・これにより、直接支配より低コストで統治できた

 

・銀の供給量の急増

・ポトシ、グアナファト、サカテカスなどの銀山開発

・水銀アマルガム法の導入

 

イタリアの役割

 

・大航海時代の貢献にはイタリア商人の役割が大きい

・地中海の航海術

・財政援助

・アメリゴ・ヴェスプッチ、コロンブスはジェノヴァ人

・スペイン、ポルトガルに貸付ていたのは、ジェノヴァの銀行家

 

価格革命

 

・15世紀後半から17世紀にかけて価格が上昇を続ける

・原因は銀の大量輸入

 

ハミルトン・テーゼ

 

ハミルトン・テーゼ:価格革命により物価と賃金の差が利潤を高め、資本蓄積を進めたことで、工業化に繋がった

・1950年代までは支配的な考え

 

・しかし、銀流入が始まる1520年以前から物価上昇は始まっており、人口増加要因説が提唱される

 

・その後の研究で、西アフリカからも相当量の金流入があったことが明らかになり、金銀流通量増加が原因であるとする、修正貨幣数量説も出されている。

・また、貨幣の流通速度の向上に原因を求める考えも有力

 

 

議論のための課題

 

近世ヨーロッパにおける商業の発達をその特徴と経済的影響をまとめなさい

 

・低地地方の発展、アムステルダム、アントウェルペンなど

・これは上記でまとめてきたことと被りそうなので、忘れたことに再度書くことにする。

 

ヨーロッパの海外進出の経緯と影響

 

これは簡単かな。大学入試とかでよく出そう。

 

・レコンキスタ完了 → 海外への意欲

 

ポルトガルから先に始まった

・エンリケ航海王子のアフリカ探検 → 象牙・金などの獲得

・バルトロメウ・ディアスの喜望峰 → 香辛料の獲得

・ヴァスコ・ダ・ガマのインド、カリカット到達 → アジア進出の拠点

・マラッカ、マカオなどの要地を抑えた

 

スペイン

・焦って西に向かう

・コロンブスの新大陸発見 → トルデシリャス条約、新大陸の開拓

・ピサロ、コルテスがインカ、アステカを滅ぼす

・銀の大量流入など

 

 

-欧米経済史, 経済学

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事