経済学 財務会計

財務会計講義1 財務会計の機能と制度

投稿日:2019年7月5日 更新日:

日本一読まれている財務会計テキスト で有名な

桜井久勝さんの財務会計講義をまとめていきます。

 

スマホで見れるノートとしてご利用ください。

 

今日は第一章 財務会計の機能と制度

 

 

ここで登場する単語

財務諸表、利害調整機能、情報提供機能、エイジェンシー関係、受託責任、会計責任、発行市場、流通市場、制度会計、インベスター・リレーションズ(IR)、会社法、非公開会社、公開会社、株式譲渡制限会社、監査役会設置会社、指名委員会等設定会社、監査等委員会設置会社、取締役会、監査役会、会計監査人、監査委員会、計算書類、会社法施行規則、会社計算規則、電子広告規制、金融商品取引法、企業内容開示制度、ディスクロージャー、有価証券届出書、目論見書、有価証券報告書、四半期報告書、臨時報告書、EDINET、企業会計原則、企業会計基準、監査基準、課税所得、益金、損金

 

財務会計の機能と制度

 

会計の意義と領域

 

会計の意義

 

・会計:経済活動を計数的に測定し、利害関係者に報告するもの

 

会計の領域

 

・企業会計:営利組織の経済活動が対象

・非営利会計:家計や個人、国や地方自治体などの非営利組織の経済活動が対象

 

・財務会計:企業外部組織の利害関係者への会計報告書

・管理会計:経営管理のために企業の経済活動を測定する会計

 

この辺はさらっと。




 

財務諸表

 

・利害関係者:出資者、債権者、従業員、仕入先など。これらの人は自己の利益を守るために企業の情報を必要としている。

 

・貸借対照表:一定期間のストックのこと

・損益計算書:売り上げと費用から純利益を明らかにする

・これらを合わせて財務諸表と呼ぶ

 

 

財務会計の機能

 

株式会社制度の特徴

 

・株式会社の利点:①株式制度は企業所有権分割により資金調達が容易だった。②出資者の責任が出資額を限度とする

・経営者、株主、債権者の利害関係が複雑化した。そのため財務諸表により情報を提供する。この機能を利害調整機能と呼ぶ。

・また、情報提供機能も重要

 

私的利害の調整機能

 

・株主と経営者は資金の委託者と受託者である。この関係をエイジェンシー関係と呼ぶ。

・また、経営者が株主の最大利益に合致するように行動する責任を受託責任と呼ぶ。

・経営者が株主に対して経営成績を報告するための手段として会計報告を利用する。この会計報告をする責任を会計責任と呼ぶ

・また株主と債権者の間にも利害対立がある。債権者を守るために配当金額の制限が会社法461条にて制定されている。

 

証券会社への情報提供機能

 

・証券投資が円滑に遂行できるよう正しい情報を提供する必要がある。それが情報提供機能。

 

・証券市場の発達

①株主が経営者との利害対立関係の下で自己の財産を保全する新しい方法を可能にした。つまり売買の流動性向上。

②不特定多数の投資者が参加できる

 

・証券市場は①発行市場と②流通市場に分かれる。

・発行市場:企業が資金調達のために証券を投資者に販売する市場

・流通市場:発行された証券が投資者間で売買される市場

 

・レモンの市場の例:情報提供が不十分な市場では不良品だけが出回り、市場が崩壊してしまう

 

企業会計の法規制

 

制度会計

 

・企業会計の実務の規制としては大きく、会社法・金融商品取引法・法人税法がある

・法規制により制御される範囲を制度会計と呼ぶ

 

・制度会計以外の会計は企業が自発的に実施する領域。

例)インフレーションが及ぼす影響を計測する物価変動会計、自然環境保護などを計測する社会責任会計など。

・特に投資者のための会計をインベスター・リレーションズIR)と呼ぶ。

 

会社法による会計

 

・法律には私法と公法がある。

私法:個々の経済主体の利益を基礎として、これらの相互間の利益の調整をはかる法律

公法:国民経済全体の利益を促進するために全体調和をはかる法律

 

・会社法は私法のひとつ。利害調整を目的とする




 

株式会社の統治制度と会計

 

・株式会社の種類

非公開会社:発行するすべての株式に対して、他人への譲渡の際に会社の承認が必要。株式譲渡制限会社とも呼ばれる。

公開会社:譲渡制限なし。

 

・公開会社はさらに、①監査役会設置会社、②指名委員会等設定会社、③監査等委員会設置会社 に分類される。

 

①監査役会設置会社:株主総会で選任された取締役により取締役会が設立され、代表取締役が業務を執行する。取締役会は代表取締役を監督する。株主総会で選任される監査役会も取締役及び代表取締役を監査する。このほか、会計監査人による会計監査が義務付けられている。

②指名役員等設置会社:社外取締役を過半数とる取締役が、監査・指名・報酬の3つの委員会を設けて監査役を廃止する。執行役及び代表執行役を選任して担当させ、取締役会は執行役を監督する。監査委員会は会計監査人の選任を行う。

③監査等委員会設置会社:2015年から開始。指名委員会等設置会社とほぼ同じだが、監査だけが委員会の内部に設置される。

 

・会計法上の会計報告書は計算書類と呼ばれる。その作成は、会社法施行規則会社計算規則電子広告規制、に準拠しなければならない。

 

金融商品取引法による会計

 

金融商品取引法は公法の一つ。国民経済全体の発展や調和を目的としている。

・金融商品取引法は有価証券の発行市場と流通市場のそれぞれについて、企業が投資者への情報提供のために作成・開示すべき書類を規定している。企業内容開示制度またはディスクロージャーを定めた情報提供機能を果たすための法律。

 

・発行市場のディスクロージャーとして、企業が1億円以上の有価証券を発行する際に、有価証券届出書目論見書を義務付ける。

有価証券届出書:企業が金融庁へ提出したあと、投資者が確認できる書類

目論見書:発行する証券を取得しようとする株主が直接公布される書類

 

・流通市場では有価証券報告書、四半期報告書、臨時報告書が義務付けられる。

有価証券報告書:財務諸表と連絡財務諸表

四半期報告書:連結の四半期財務諸表およびレビュー報告書

臨時報告書:他企業との合併や災害損失など、臨時的に発生した重要事象に関して作成される

・現在これらの書類はEDINETにて提出・閲覧可能

 

・これらの財務諸表は企業会計原則企業会計基準などの規定に従って処理を行う

・公認会計士は監査基準に従って監査する

 

法人税法による財務会計

 

・法人税法は課税所得を決定する目的

・税務会計は財務諸表の作成とは関連しない。しかし、企業会計実務には極めて重要。

 

・課税所得は益金から損金を控除した差額である。

 

-経済学, 財務会計

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事