大学院受験 経済学 財務会計

定期試験から大学院受験まで使える 財務会計の問題と解答 4

投稿日:2019年9月18日 更新日:

大学院受験用の過去問って少ないですよね。

内部進学ならいいんですが、なかなかアウトプットがなくて知識の定着が難しいと思います。

 

財務会計の問題は、公認会計士試験や税理士試験に紛れてしまい、大学院受験用がなかなか難しいですよね。

そのため 財務会計の問題と解答 を 作ってみました。

 

財務会計の定期試験から大学院受験まで使えると思います。

 



 

大学院受験の過去問で参考にした大学は京大、関西大学、首都大学東京、横浜国立大学、一橋大学を参考にしました。

 

解答は参考にしてください。あくまで自己責任でどうぞ。

 

あまり読みやすさを重視した文章にはなっていません。

また、財務会計については実務で使っていた&独学程度の実力になるので学問的な正しさを担保できるものではないです。

「こんなこと言っているやつもいる」程度に考えてください。

教材を見たので大きく外していないと思うのですが。

 

間違っていたら、指摘してもらえると嬉しいです。

 

長いので何回かに分けます

 

財務会計の問題と解答

 

出題はおおむね以下の教材の目次に合わせているので参考にしてください。

論点がまたがる問題は適当です(笑)

 

 

株主資本と純資産

 

問題1 資本準備金と利益準備金

 

資本準備金と利益準備金はどの程度必要か

 

解答

 

①資本金の4分の1 = 資本準備金 + 利益準備金
②配当の10分の1は利益準備金と資本準備金に割り当てなければならない。しかし、①を満たしている場合は不要。

 

問題2 子会社取得価額

 

企業取得時の子会社の資産価額の会計処理方法2つ

 

解答



①パーチェス法:資産負債を時価で再評価して取得原価とする
②持分プーリング法:帳簿価額で資産計上する。

 

財務諸表の作成と公開

 

問題1 損益計算書と包括利益計算書

 

損益計算書と包括利益の違いは何か

 

解答

 

損益計算書の目標は当期純利益
包括利益=当期純利益+その他包括利益

 

問題2 その他包括利益

 

その他包括利益となる項目は何か。5つ。

 

解答

 

①その他有価証券の評価差額、②繰延ヘッジ損益、③土地再評価差額、④退職給付金調整、⑤為替調整。
※④と⑤は連結のみ

ダイレクトに純資産に計上するもの。

 

問題3 損益計算書

 

明瞭性の原則のために損益計算書が工夫していること

 

解答

 

①総額主義:収益と費用を相殺しない ⇔ 純額主義
②発生源選別分類 … 営業損益、営業外損益など
③区分式 … 売上総利益 → 営業利益 → 経常利益 → 税引前当期純利益 → 当期純利益の順に記載
④報告式 ⇔ 勘定式
(⑤重要性の原則 … 重要なものだけ記載。細かいことは注記)
(⑥製造原価明細書 … 生産コスト表示。ただし、近年は子会社も多いのでセグメント情報で代替することが多い。)

 

問題4 純資産項目

 

個別と連結の純資産項目を大まかに

 

解答



個別財務諸表:株主資本、評価・換算差額等、新株予約権
連結財務諸表:株主資本、その他包括利益、新株予約権、被支配株主持分

 

問題5 包括利益計算書 過去問 首都大学東京

 

包括利益の意義について損益計算書との対比で説明しなさい。(2018 首都大東京)

 

解答

 

BS面から見た利益。包括利益=当期純利益+その他の包括利益。資産負債アプローチから見た利益と収益費用アプローチから見た利益の差額を「その他包括利益」として調整することでBSとPLを連携させる。

PLと比べると純資産直入を企業の判断に利用することができるので、効果がある?

 

問題6 報告式 過去問 関西大学

 

企業会計原則に示されている、売上高を出発として加減される収益と費用と示し、経常利益の算定までの各損益(区分損益)を答えなさい(関西大学 2020)

 

解答

 

売上総利益 → 営業利益 → 経常利益 → 税引き前当期純利益 → 当期純利益

 

問題7 特別損益 過去問 関西大学

 

特別損益にはどのようなものが含まれるか2種類の特別損益とそれぞれの具体的な損益を答えなさい。(関西大学 2020)

 

解答

 

特別利益:不動産売却益など
特別損失:固定資産の減損など

 

問題8 配当金 過去問 関西大学

 

株主は配当金の受け取り額を計算しようとした際に、損益計算書の利益の中でどの部分を重視するか。また、それはなぜか。(関西大学 2018)

 

解答

 

当期純利益。当期純利益が資本金に繰り入れられて、それをもとにその他利益剰余金から配当がされるため。

 

問題9 注記

 

財務諸表における注記の目的と必要となるのはどのようなケースか

 

解答



目的は重要事項を別の個所に取り上げることで明瞭性の原則を遂行している。

必要となるのは
①継続企業の公準や重要な会計方針の変更など財務諸表の基本となる事項:それぞれ継続企業の前提・継続性の原則を守るため
②個々の財務諸表の関連情報
③1株当たりの利益:自己株式は控除される。新株予約権などの潜在株式も考慮した値も別途注記が必要。
④重要な後発事象

 

問題10 遡及処理

 

公表済み財務諸表に不備が見つかった場合、遡及処理の必要か、次にそれぞれついて答えよ。会計方針の変更、表示方法の変更、会計上の見積もりの変更、過去の誤謬訂正

 

解答

 

・会計方針の変更:遡及処理する
・表示方法の変更:遡及処理する
・会計上の見積もりの変更:遡及処理しない
・過去の誤謬の訂正:遡及処理する

 

連結財務諸表

 

問題1 親会社説と経済的単一体説

 

連結財務諸表作成時の親会社説と経済的単一体説とは?

 

解答

 

・親会社説:連結財務諸表は親会社の株主のために作成する。(例:非支配株主持分は株主資本以外の純資産)
・経済的単一体説:企業集団の利害関係者のために作成する。(例:非支配株主持分も株主資本)

日本は親会社説。しかし、最近はIFRSに合わせて、経済的単一体説を取り入れて変化している。

 

問題2 非支配株主持分

 

非支配持分株主の時価評価についてそれぞれの評価方法を説明せよ

 

解答

 

①全面時価評価法 … 子会社資産・負債はすべて時価評価する
②部分時価評価法 … 子会社資産・負債のうち出資分だけを時価評価する。

日本では全面時価評価法 × 買入のれん説

 

問題3 子会社の段階的取得

 

子会社の段階的取得の一括法と段階法について説明せよ

 

解答

 

一括法:事実とは無関係に50%取得など、支配力確定した日を基準に計算する。経済的単一体説に基づく。
段階法:取得分ごとに親会社持分を算定する。親会社法に基づく。

日本では一括法を採用する。

 

問題4 連結会計処理

 

日本の連結会計処理における、①連結範囲の決定、②非支配株主持分の表示、③子会社の時価評価、④のれんの認識範囲、⑤支配後の持ち株取引、⑥非支配株主損益の性質、⑦未実現利益、⑧子会社の段階的取得について処理を説明せよ。

 

解答

 

左側が日本採用

①連結範囲の決定: 支配力基準(経) ⇔ 持株基準(親)
②非支配株主持分の表示: 株主資本以外の純資産(親) ⇔ 株主資本(経)
③子会社の時価評価: 全面時価評価法(経) ⇔ 部分時価評価法(親)
④のれんの認識範囲: 買入のれん説(親) ⇔ 全部のれん説(経)
⑤支配後の持ち株取引: 資本取引(経) ⇔ 損益取引(親)
⑥非支配株主損益の性質: 利益の内訳(経) ⇔ 費用の1項目
⑦子会社の未実現利益の消去方法: 全額消去・持分比率負担方式(経) ⇔ 親会社持分相当額消去方式(親)
⑧子会社の段階的取得: 一括法(経) ⇔ 段階法(親)

 

問題5 連単分離項目

 

連単で取り扱いが異なる連単分離項目は何か。その違いについて説明せよ

 

解答



①退職給付に関する過去勤務費用と数理計算上の差異の遅延認識部分の負債計上 → 詳細?
②包括利益の表示 → 詳細?

 

問題6 買入のれん説と全部のれん説

 

買入のれん説と全部のれん説の違いを説明しなさい

 

解答

 

親会社説に立脚する買入のれん説と経済的単一体説に立脚する全部のれん説。前者は出資分だけをのれんとして計上し、後者はすべてのれんとして計上する。

買入のれん説において非支配株主持分は返済の義務はないので負債ではない。そのため株主資本以外の純資産として計上する。

 

問題7 子会社の増資

 

子会社の増資の際の会計処理を説明せよ

 

解答

 

子会社の増資は2通り処理がある。
①持ち株比率が変わらない時:増加した資本額を持ち分比率で案分して相殺消去すればよい
②持ち株比率が変わる時:追加取得や一部売却と同じように処理する。非支配株主持分と資本剰余金を変動させる

 

問題8 子会社の利益配当消去

 

子会社の利益配当の消去について2つの考え方を説明せよ

 

解答

 

確定方式:配当額は株主総会後の確定後に計上する。会社法では任意に配当を交付でき、その利益を翌年に分配するという考え方はしないため
繰上方式:配当実施の確定にかかわらず、計上する。

 

問題9 子会社の区分

 

連結子会社、非連結子会社、関連会社の違いをそれぞれ説明せよ。

 

解答

 

・連結子会社:支配力基準により実質的に支配していることが認められること。株式を過半数以上保持していなくても取引関係など。

・非連結子会社:親会社の支配が成立しているが様々な理由で連結子会社からは除外されたもの。一時的な支配など業種が著しく違う、重要性に乏しいほど小規模など。

・関連会社:影響力基準により重要な影響力を保持していると認められている会社のこと。20%以上保持など。

 

問題10 持分法

 

持分法とは何か。その際の会計処理と合わせて説明せよ。

 

解答

 

非連結子会社と関連会社の業績を反映させるための法律。

①株式評価:持分法の対象会社の株式は取得原価で評価する。ただし、その企業の当期純利益を持分に応じて株式評価額を変化させる。相手勘定は当期の利益に計上する(持分法による投資利益)。
投資株式(BS) / 持分法による投資利益(P/L)

②配当金:配当金はその分だけ持分が減少したこととして相殺する。
受取配当金(PL) / 投資株式(BS)

 

参考文献

 

こちらに載せています

 

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-大学院受験, 経済学, 財務会計

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