神取道宏 ミクロ経済学の力 で ミクロ経済学の基礎 を復習します。
今日は 逆淘汰 と シグナリング を復習。
この本はひじょ~にわかりやすいので、社会人にもおすすめできます。
有名大学の教科書にも指定されているので、スマホで見れる復習ノート的な使い方もしてみてはどうでしょうか。
セットでこちらも
逆淘汰 と シグナリング 基礎の基礎
前回
隠された行動があるとき → モラル・ハザード を学んだ
今回は
隠された情報があるとき → 逆淘汰 について
逆淘汰
自然淘汰:強いものが生き残ること
逆淘汰:隠された情報があると、悪いものが生き残る
中古車市場の「レモン市場」の例
有名なので割愛。レモン市場についてはこちら。
シグナリングの原理
シグナリング:私的情報を持つ人に何らかの行動をとらせ、とった行動に応じてうまく報酬を与える。すると、どんな行動をとったかによて私的情報がわかる。この現象をシグナリングという。
ここで、
労働者の生産性をθ(High or Low)、私的情報を他人に伝える行動(シグナル)を学歴xとする。学歴は勉強の量に比例するとする。
労働者の効用は、
u(x,w,Θ)
できまる。例えば、勉強は苦痛である人にとって、「勉強量xは少なく、賃金wが高い」が効用が高い。
これらをまとめると
シグナリングの原理
自分と違うタイプの人とっては損になるような行動(シグナル)をとれば、自分のタイプを他人に知らせることができる
シグナリングが働くメカニズム
・シグナルとなる行動にはコストがかかる
・本人しか知らない私的情報(タイプ)によって、シグナルのコストが違う
・したがって、コストが大きい(or 便益が大きい)タイプのみがシグナルを送り、シグナルを見るとタイプがわかる
シグナリング均衡
シグナリングにおける均衡:定番の予想が世間に定着し、それが安定して続く状態
例)高卒は15万・大卒は20万なので、勉強して大学に行こう(行かない)を決定する。
次に企業は採用した労働者の生産力を知り、世間の学歴と賃金の関係の予想に従って給料を決定する。この予想が的中していると均衡状態にあり、これをシグナリング均衡という。