経営史

就活にも使える!経営史入門  産業分析2 造船

投稿日:2020年4月2日 更新日:

現代企業を歴史的にとらえる経営史。今日はその中の 造船 についてみていきます。

今の企業がどう成立したのかわかるので就活にも使えると思います。

三菱重工、今治造船、JMUなどなど

 

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基礎の基礎レベルなので、学部入学したての方や社会人の方にもなじみやすい内容になっています。

 

参考はこちらの本。カラーで読みやすいのでおすすめ。

コア・テキスト 経営史」 粕谷誠 新世社

 

就活にも使える産業分析 造船



開港後における造船の発達

幕末維新期

 

ヘダ号 … 1854年 ロシア海軍の乗組員が帰還するために建設された。木工技術だったため、西洋の技術を日本に仕入れることができた

 

・幕府から引き継ぎ、工部省が長崎造船所を設立

・このほか、浦賀造船所や横須賀製鉄所が設立

・工部省が兵庫造船所を設立

 

官営造船所払い下げ

 

横須賀海軍工廠を除いて、商船を建造していた造船所は民間に払い下げられた。

平野富二は後の石川島重工業を設立

・兵庫造船所は川崎正蔵に払い下げられ、川崎造船所となった

・長崎造船所は三菱に払い下げられ、三菱造船所になった

・これに加えて外国人経営で発達した大阪鉄工所が4つの有力な造船所

 

造船技術の進歩と造船奨励法

 

・1896年 造船奨励法 … 700トン(のちに1000トン)以上の鉄の船に補助金を支給

・1896年 航海奨励法 … 1000トン以上の船舶で海外航行するものに補助金。のちに外国製船は補助金が半額になり国内造船所への発注が増加

・1910年 遠洋航路補助法 … 航海奨励法が廃止され、欧州・北米・南米・豪州の4大航路に補助金

 

これらの基準を満たす船を実際に作れたのは、三菱、大阪、川崎のみ

 

・1910年ごろにはコストでも外国の造船所に引けを取らなくなった

・タービン・エンジン部分は、池貝鉄工所神戸発動機製造所、赤阪鉄工所、発動機製造(ダイハツ)が有名



第一次世界大戦期の発展と多角化

 

第一次大戦期の発展

 

・1916年 浅野造船所と三井物産造船部(三井造船)の参入

・大阪鉄工所も日本産業の傘下に入った後日立造船と改称する

・三菱造船のちに三菱航空機と合併して三菱重工となる

 

見込生産の増加と衰退

 

・船は受注生産が通常だが、見込生産も開始される。これにより習熟曲線効果が働きコスト低下。一方売れ残りのリスクも生まれた。

・大戦期には飛ぶように売れたが、大戦の終息とともに在庫を抱え苦境になる

 

不況期における合理化と多角化

 

・合理化:鋼板の接合に鋲打ちから溶接に変更。工場の電力化など

・高度成長末期の7大造船会社はすでにこの時期には地位を確立している

 

・多角化:船体建造技術を応用できる橋梁や鉄管製造、トラック・バス・飛行機と発動機の生産など

・三菱重工業はバスの製造に乗り出し、三菱自動車工業の前進。

・さらに川崎航空機工業も独立した

 

高度成長期の造船業

 

戦時の造船と戦後の再編成

 

・造船事業法により造船設備に政府が命令できるようになった

・また陸上でブロックを建造し後から組み立てる、ブロック建造法が採用され効率化した

 

・戦後は 1947年 計画造船 が導入

・1950年 造船法 運輸省が船舶建造に大きな力を持つ

 

・戦後業界再編成が行われた

・横須賀軍工廠は米軍が使用

・三菱重工業は3社に分割されたが、1964年に再度合併する

・日立造船は日立製作所から独立

・石川島重工業は播磨造船所と合併して、石川島播磨重工業

・浦賀は住友重機械工業になった

 

・大手7社:三菱重工業、日立造船、石川島播磨重工業、川崎重工業、住友重機械工業、三井造船、日本鋼管

 

造船業の成長と大手の多角化

 

・1950年代 日本の造船業は輸出を中心に成長

・1956年 イギリスを抜いて世界一

 

・大手造船所が外注を始めたことで、専門化が進んだ

・造船業では造船所内の構内請負が普及し、派遣に近い形態も重要になった

 

・製造法も確信し、工程管理が導入されていった

 

・高度成長期には需要増減が激しいため多角化に取り組んだ

・発電用のボイラーやタービン、鉄鋼分野や橋梁など

 

中手:大手7社に次ぐ造船企業。佐世保重工業、名村造船所、佐野安船渠など



オイルショックと中手の躍進

オイルショックと設備廃棄

・オイルショックにより造船不況が訪れる

・特定不況産業安定臨時措置法(1978)と特定船舶製造業経営安定臨時措置法(1987)による設備削減を実施

 

韓国企業との競合

 

・大型タンカーの更新需要により1990年代初頭には造船不況を脱したが、円高により韓国企業が躍進。

 

大手再編と中手の躍進

 

・日立造船がJFEホールディングス(日本鋼管と川崎製鉄)にユニバーサル造船を事実上売却

・ユニバーサル造船とIHIが合併し、ジャパンマリンユナイテッド(JMU)となり

・このほか旧大手も統合が実現した

・本体で造船を行っているのは川崎重工業のみ

 

・一方中手はシェアを伸ばしている

・中手は間接部門や研究開発費の低さからコストで戦った。

・今治造船は1980年代から瀬戸内海地域を中心に造船業のグループ化を進め、超大型船が建造できる船渠が完成。研究開発費にも力を入れている

 

・こうして2016年のシェアは、今治造船21%、JMU18.5%、大島造船所10%、名村造船所5.8%、三菱重工業4.7%

・大手3社が統合したJMUを抑えて今治造船が首位

 

造船・重工業の関連図書

 

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